mauve 山本葵

mauve 山本葵

自然を身近に感じ
北アルプスを望む工房

mauve 山本葵

山本さんの自宅兼工房のテラス。「ここは見晴らしがいいよ」とでも言うように、もとからテーブルとイスが置かれていた

松本盆地の東側に位置する中山という山の裾に佇む山本葵さんの自宅兼工房を訪れました。晴れた日には北アルプスを望むことができるうえ、雑木林に囲まれた敷地は、国の特別天然記念物に指定されているニホンカモシカの通り道にもなっているなど、自然が身近に感じられる場所です。山本さんが制作に打ち込んでいる最中、カモシカが工房の中をじっと見つめていることもあるそうです。「目がすごくきれいでかわいいんです」と山本さん。取材時、アンズの大樹が見守る庭先には、オオムラサキがやってきて羽を休めていました。「いつも来ています。オオムラサキっていうんですね!」日常の中で気づいた小さな発見に心を踊らせ、まるで子どものように目を輝かせる様子から、大好きな自然の中で暮らし、「さりげないけど大切なもの」を創作している幸せが伝わってきます。

一つひとつ時間をかけて向き合うことで
かけがえのない表情が生まれる

「どうやって作るのだろう」という好奇心から、金属加工という世界へ踏み込んだ山本さん。東京で彫金の専門学校を卒業後は、アクセサリーメーカーに就職し、ネックレスの商品企画に関わる多忙な日々を過ごしていました。徐々に「このままでいいのか」という問いがふくらみ、会社を辞めると同時に、憧れていた信州への移住を決めました。最初は、明確な目的も理由もなく長野市に居を構え、アルバイトをこなしていましたが、ふと、友人にアクセサリーをプレゼントしたくなり……。「贈ったら、とても喜んでもらえたのがうれしくて」、いつのまにかアクセサリー作りにめり込んでいたそうです。その後、さまざまなきっかけから創作の機会が広がり、2005年にブランド「mauve」を設立。「小さなものだけど、長く大切に使ってもらえるものを作りたい」という思いで、丁寧な手仕事にいそしんでいます。指先に乗るほど小さなレリーフ作品は、「糸のこ好き」を自認する山本さんが、1枚1枚切りとって表情をつけ刻印する、といった細やかな手仕事から生み出されたもの。山本さんは自身の作品について、「ボリューム感やデザインがバチッとくるというか、そういう瞬間があるんです」と、ゆっくりと言葉を選びながら語ってくれました。

mauve 山本葵

軽快でカジュアルな雰囲気と女性らしいキラキラ感がある mauve のアクセサリー

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「いつか山小屋に置いてもらうのが夢」
自然からの感動が形になった山バッチ

mauve 山本葵

山が大好きなふたり組が黙々と登っているように見える山バッチ

山本さん独特の感性は、2年前から作りはじめた山シリーズにも宿ります。長野市で暮らしていた5年程前、地元の飯縄山が気に入ってひたすら登っていた時期と同じくして、生まれて初めて千葉に暮らす父が山好きであることを知り、一緒に北アルプス燕岳に登りました。以来、山で出会った自然の造形の美しさを、高山植物や小動物を象ったアクセサリーに、また、山を愛する気持ちを、ピッケルや北アルプス、雲などを模したバッチやオーナメントに。「山のことをちゃんと知っていたほうが作品に説得力が出るから」と、大町市にある長野県山岳総合センターの「リーダーコース」にも通っています。今の夢は、「記念や思い出に買ってもらえるように、どこかの山小屋に山バッチを置かせてもらうこと」。山シリーズは、自然を愛する人が共感するのはもちろんのこと、これを目にしたことで、はじめて山に登りたくなる人が出てくる可能性も予感させる不思議な魅力に満ちています。
身につけた人のファッションにきらめきを添え、心もワクワクさせくれる、そんな魅力が山本さんのものづくりには詰まっています。

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2014年7月に松本市のギャラリーで行われた個展「わたしの山バッチ」での展示風景

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自然と一緒に暮らしたいと長野県に移住した山本葵さん

山本葵(やまもとあおい)

1977年、千葉県生まれ。2002年に信州へ移住。2005年「葵」を意味するフランス語名を冠したアクセサリーブランド「mauve」をスタートし、「クラフトフェアまつもと」に初出展。2011年から松本在住。
松本市のガルガや須坂市のヤンネでは、アクセサリーやブローチ、バッチなどを常設展示。
山本葵さんの最新情報は、mauveサイトをご覧ください。

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