丸嘉小坂漆器店

丸嘉小坂漆器店

伝統工芸の良さを引き継ぎながらも、新しい商品開発に挑む職人が増えつつある木曽漆器。
その中でひときわ目をひくのが、丸嘉小坂漆器店の漆硝子のシリーズです。
2013 年に立ち上げたブランド「百色 -hyakushiki-」は、 現代のライフスタイルに寄り添う新しい木曽漆器の世界を描きます。

江戸から続く歴史を受け継ぎ 漆の可能性に挑戦する工房

工房隣接のギャラリー。1階は漆器、2階は家具が展示されている

木曽平沢は、江戸時代から続く漆器の町。丸嘉小坂漆器店は、初代が建てた工房と、近年増築したショップスペースなどからなる3階建てで、1階は家具を製作する木工職人の作業場、2階は漆器の工房になっています。
奈良井宿の観光と合わせて木曽平沢を訪れる人が多く、年一度行われる「木曽漆器祭・奈良井宿場祭」の数日間、街道は大賑わい。また、塩尻市はワインブドウの栽培が盛んなことにちなんで、丸嘉小坂漆器店では漆硝子のワイングラスなども製作しています。

木曽漆器に新風を吹き込む 百色にきらめく漆硝子

伝統的な模様が斬新なデザインに。百色「千重菊 senjugiku」シリーズ

漆硝子とは、本来なら漆が定着しづ らいガラスに特殊な加工を行い、加飾したもの。「すいとうよ」は、玲央さんの父で社長の康人さんが、「漆を塗った硝子製品ができれば、今まで誰も見たことのない美しい商品になる」との思いを持って、長野県の工業試験場(現長野県工業技術総合センター)との共同研究により技術開発し、1994年に立ち上げたブランドです。その技術を応用し、モダンな雰囲気をまとった高級ラインとして生まれたのが「百色」。「少し和テイストが入っているけれど、伝統に寄りすぎず、かつ、高級感も手仕事のぬくもりも感じられるもの」が作りたいと、玲央さん。デザイナーの綾利洋さん(京都市在住)を中心に、何人ものデザイナーと幾度もやりとりを重ね、数年かけてできあがった製品は、百色眼鏡(万華鏡)のように色彩豊か。どれも一度見たら忘れられないきらめきをまとっています。

「蕾」シリーズ

「蕾」シリーズの仕上げの塗りは、ろくろの上で行う

「蕾」と名付けられた4色ストライプのシリーズなど、繊細な彩色のほとんどを担当するのが智恵さん。「漆は普通の絵の具と違って粘度が高いので、平面に直線を描くだけでも難しいんです。それを何本も均等に引いていかなければいけない。根気仕事ですね」と、玲央さんが作業の大変さを教えてくれました。ガラスの軽やかさと漆の重厚さが重なり、新しい感性が伝統の技に重なり、それぞれがお互いを引き立てて百色の世界を作り上げていきます。

伝統の技をもっと暮らしに。「いつかは昔からある漆器も」

伝統的な梅小紋が器の表だけではなく裏にも施された贅沢な飾り皿

「普段から漆器を使うのが好きで、毎日使っています。手馴染みが良くて、思っている以上に普段使いができますよ」(智恵さん)と、日々漆器のある食卓を楽しんでいる二人。今後は「女性にバシッとくるデザインを考えたい。海外へも百色を出していきたいです」(玲央さん)と、展望を語ります。さらに、「本当は昔からの漆器の良さも伝えたい。いつかは本物の漆器もやりたいんです」とも。
若手作家の頼もしい言葉を聞きながら、木曽の自然やものづくりの中にある厳しさを知っているからこそ、かけがえのない美しさが生み出されている。そんな木曽漆器の歴史を塗り重ねているのが、まさにこの人たちなのだな、と感動を覚えた取材となりました。

<小坂玲央(こさか・れお)さん プロフィール>
1981年、塩尻市木曽平沢生まれ。2007 年、上松木工技術専門校を卒業。
2008 年、塩尻市木曽高等漆芸学院を卒業。
2009年、家具製作会社での修行を経て丸嘉小坂漆器店入社。
2013年、一級家具製作技能士取得。同長野県技能競技大会1位。百色ブランドの企画を担当し、4 年間の試行錯誤を経て2014 年に商品化。

<小坂智恵(こさか・ちえ)さん プロフィール>

2003 年、上松木工技術専門校を卒業。
2008 年、塩尻市木曽高等漆芸学院を卒業。
2009 年、丸嘉小坂漆器店入社。
2013 年より百色ブランドの繊細な絵柄を担当する。

丸嘉小坂漆器店
長野県塩尻市木曽平沢1817-1
TEL 0264-34-2245
FAX 0264-34-3243
※希望日時をご連絡の上、ご来店ください

玲央さん(左)、智恵さんと運命的に出会い、小坂家にやってきた甲斐犬のイチ

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